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ヨーロッパインポート布地専門店ファン

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vol.13 ヨーロッパ布地事情
(麻編)



夏の副主役、麻(リネン)


麻は靭皮(じんぴ)繊維です。
そしてこの靭皮繊維には亜麻科の亜麻、桑科の大麻、蕁麻(いらくさ)科の苧麻(ちょま)及びシナノキ科の黄麻(こうま)等がありますが、衣料に使用されるのは、亜麻と苧麻で産地には・・・

マニラ麻--フィリピン群島
ニュージーランド麻--ニュージーランド
サイザル麻--ブラジル、メキシコ、中国、ケニア、タンザニア

などがあります。
 
・亜麻

ソ連、ベルギー、ポーランド等の東欧諸国や日本の冷温肥土の地域で栽培されており、中でもベルギーの麻は最高級品とされています。
これがアイリッシュリネンです。その性質は、綿より1.6倍程の強さがあります。
吸湿性も10〜11%と高く、吸水性も大きい。又濡れても乾燥する速度が速くこの時蒸発潜熱(熱を奪う力)が大きいので汗をかいても直ぐ乾き体熱を奪ってくれるのでとても涼しく快適です。
さらに触った感じも冷たい(接触冷感)ので、夏の衣料として最適であると言えるでしょう。

・苧麻・ラミーラミー

中国、台湾東南アジア、ブラジル等温暖な地で栽培されています。
リネンの中でもアイリッシュリネンにシルクを混紡した品は、貴重で数少なく大変オシャレな生地です。その年によっても全く手に入らない事もあります。

・リネンのダブルフェース

数10年前ミラ・ショーンが1枚仕立ての服を作り人気を博しましたが、重量がある服地で、最近はあまり手に入りません。
 
衣料品に限っての事になりますが、麻にはラミーとリネンとがあります。
日本ではこれらをひとくくりにして麻と呼んでいます。
ラミーは苧麻の事で、リネンは亜麻とも言います。
リネンとは糸や布の状態になった亜麻のことを言います。
欧米では麻とはリネンを意味し、日本ではラミーとリネンの両方を意味しています。
リネンは寒いヨーロッパで産するもので、もう一方でラミーは暑いアジア等で産しています。
日本での元々の麻はラミーですが、布になる前の状態のリネンを輸入している事からラミーもリネンも服地に用いています。
欧米ではリネンで厚地、薄地の服地も作っています。
ヨーロッパからのインポート物のリネンは、このラミーとアイリッシュリネンが生産されています。
ラミーは比較的ばっさり織った粗めの服地で、価格もそう高価ではありませんが一方のアイリッシュリネンは珍重され、多く使用されています。産地は北欧に限られております
その特性は、品質の高さにあり、張りと艶、薄手のものはシャツブラウスを作れる程の透ける薄さで、素晴らしいリネンの光沢があります。一目で上品な高品質感が見分けられます。
中程度の厚さの麻はプリントにも使われます。
厚めのアイリッシュリネンは何と言っても、ジャケットかドレスに最適です。
もう生産されず手に入りませんが10数年前にフランスのH.モロー社の夏服地に厚手のアイリッシュリネンがありました。
無地でいろが20色近くあり素晴らしいジャケットや、ノースリーブドレスが出来たものでした。特に白とグレーに人気がありました

日本の消費者が比較的多くこだわる「シワにならない、水洗いが出来る」この面の機能に対応出来るのは現状ではポリエステル繊維です。
リネンは水洗いよりドライクリーニングの方が向いています。
リネンこそシワになりますので日本の消費者には不向きなのかもしれません。

でもちょっと待ってください!!「このシワが良い!」とは考えられないでしょうか?
このシワが麻独特の「シャラ」とした粋な着こなしのエッセンスなのかもしれません。

ヨーロッパ、特にイタリアの女性の夏服はこのリネンを多用しております。

盛夏にブラックやホワイトのリネンのジャケットを着ている人を見るとそのおしゃれ心が伝わって来る様です。
是非ともシワを気にせずアイリッシュリネンを着込んでみて下さい!


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